求人メディアとしてLinkedIn(リンクトイン)を利用する企業が増えています。優秀な人材を集められることで知られるLinkedInですが、使い方を知らないという人も多いのではないでしょうか?
この記事では、LinkedInを使った転職方法や企業による採用事例を紹介します。登録方法も解説していますので、これから使うという人はぜひ参考にしてみてください。
Linkedinとは?
LinkedIn(リンクトイン)とは、企業・個人向けの求人・転職サイトのことです。SNSとしても使えるのが特徴で、投稿を作成してシェアしたり、他のアカウントをフォローすることもできます。
英語圏ではすでに圧倒的な支持を獲得しており、事業としての年商は1兆円を突破しています(2021年時点)。日本でも知名度を急速に上昇させており、近い将来に最も人気のある転職プラットフォームとなるのではという噂もあります。
LinkedInのポイント
- 世界最大の求人・転職サイト
- アプリもある
- SNSとしての機能もある
一方、LinkedInの使い方やメリットを知らないという人も多く、機能の多さに圧倒されるという人も少なくないようです。他の同種のサービスと異なり、SNSとしての側面が強いことにアレルギー反応を示す人もいるようです。
しかし、国際化が進む背景がある中、LinkedInが使えるかどうかはビジネスの明暗を分かつとも言えます。海外に事業を展開している場合はもちろん、国籍を問わずに優秀な人材を確保したいという場合には特に有用なサービスだと言えるでしょう。
LinkedInはこんな人におすすめ
”求人広告を出したけど、なかなか応募者が集まらない”
”国際舞台での存在感を高めたい”
”会社をより多くの人に知ってもらいたい”
”海外企業に転職を考えている”
LinkedInのメリット
LinkedInのメリットには、以下のようなものがあります。
- 簡単に応募できる
- 求人と事業の宣伝を同時に行える
- 多数の人材に接触できる
- 国際的なリクルートメントに有効
- 知名度やブランドイメージを継続的に向上できる
簡単に応募できる
LinkedInは、一度プロフィールを設定してしまえばワンクリックで求人に応募できる仕組みを採用しています。企業のホームページから応募する必要があるケースもありますが、プロフィールを履歴書に転用できるため非常に便利です。また、待っているだけでリクルーターが声をかけてくれるというメリットもあります。
【豆知識】アップグレードすると転職しやすくなるプレミアムプランあり
活躍の舞台を海外に広げられる
海外、特に英語圏で圧倒的な使用率を誇るため、海外で職探しをするという場合には必要不可欠だと言えます。世界中の採用担当者にプロフィールを見てもらえるため、効率よくネットワークを広げることが可能です。
【豆知識】英語圏では転職者の約40%がLinkedInを使用したと回答
求人と事業の宣伝を同時に行える
LinkedIn最大の特徴は、アカウントページがオウンドメディアとして機能することです。SNSのような形で事業内容を紹介できるため、求人広告や投稿を通してビジネスそのものを宣伝することができます。
【豆知識】ユーザーごとにパーソナライズされた求人広告を配信可能
多数の人材に接触できる
LinkedInは、200カ国で10億人近い人々に利用されています。このため、国際市場で優秀な人材を獲得するのに最適なプラットフォームだと言えます。日本のユーザーも380万人おり、日本企業が国内で求人する場合でも威力を発揮するのが魅力です。
【豆知識】日本では25〜34歳のユーザーが70%を占める
国際的なリクルートメントに有効
前述の通り、LilnkedInは多国籍の人材を集めるのに適しています。「つながり」や「フォロー」機能を通じて他の企業や個人が持つネットワークを取り込めるため、通常はコンタクトするのが困難な人材と簡単に密接な関係を築き上げられます。
【豆知識】1,000万人以上のフォロワーを持つ企業もある
知名度やブランドイメージを継続的に向上できる
恒久的なプロフィールページの存在により、LinkedInにアカウントを持つことは企業や個人の知名度を継続的に上昇させられることを意味します。活動しなくても他のユーザーに気づいてもらえるのは、他の求人プラットフォームにないメリットだと言えるでしょう。
【豆知識】成功の基準は投稿の表示回数が1,000回以上
LinkedIn使い方
LinkedInの使い方を機能ごとに分けて解説します。登録方法については次の項目をご覧ください。
登録とプロフィール設定
LinkedInを始めるには、まずアカウントを登録してプロフィールを設定する必要があります。自己紹介文、職歴、学歴などの必須情報の入力のほか、スキル、使用言語、資格など、自分の能力をアピールする内容を編集して公開できます。
”つながる”と”フォロー”
LinkedInの使い方で重要なのが、”つながる”と”フォロー”機能です。両者の違いは、”つながる”が通常のSNSでいうフォロー機能に近いのに対し、”フォロー”はフィードやメール通知などを通して対象アカウントから発信される最新情報を入手する機能です。気になるビジネスアカウントは”フォロー”し、同僚などとは”つながる”でネットワークを広げるという使い方ができます。
求人広告の投稿と応募
企業アカウントは求人広告を投稿することができ、転職者は広告に対して応募することができます。気になる広告をお気に入りフォルダに入れたり、採用担当者に質問したりと、様々な機能が利用可能です。
コンテンツの投稿
通常のSNSを同様、LinkedInでは投稿を作成して他のユーザーと共有することができます。画像などのメディアファイルをアップロードすることも可能で、求職中であることをアピールしたり、SNSマーケティング目的で使うことも可能です。
メッセージの送受信
LinkedInにはメッセージ機能が備わっており、リクルーターや”つながり”のある人とメッセージを交換することができます。履歴書などのファイルを添付することもできますので、転職に関するちょっとしたやりとりを行うのに便利です。上記の5点をそつなく行える場合、LinkedInの使い方はマスターしたも同然だと言えます。
LinkedIn登録方法
LinkedInの登録方法を、ステップごとに解説します。
1. 公式サイトにアクセス
ウェブブラウザを開いて、LinkedInの公式ウェブサイトにアクセスします。メールとパスワードを入力して[同意して登録]を押すか、Googleアカウント経由で新規アカウントを作成します。
2. 個人情報の入力
次に表示される画面では【氏名】【国/地域】【職業】【雇用形態】【学歴】などの個人情報を入力します。その後、登録メールアドレスに認証コードが届きますので、受信箱からコードをコピペして先に進みます。
3. プロフィールの初期設定
その後に表示される画面では、自分の写真をアップロードします。LinkedIn登録方法は以上の通りですが、アカウントを作成したら早速プロフィールを設定してみましょう。トップページ左上にある自分の名前をクリックすると、プロフィールページに飛べます。このページでは、自己紹介文、スキル、学歴など、自己アピールのための情報を入力します。
4. セキュリティの設定
セキュリティが心配という人は、2段階認証を設定できます。サイト右上の[あなた]から[設定&プライバシー]をクリック、[サインイン&セキュリティ] -> [2段階認証プロセス]へと進むと認証を開始できます。
LinkedIn転職方法
LinkedInで転職するのは非常に簡単で、求人広告に応募するためのステップは極限まで簡略化されています。ワンクリックで応募できる広告も多く、転職にかかる手間暇が大幅に削減できるのが魅力です。
ステップ1:求人を検索
LinkedInにアクセスし、検索バーに希望する職種やキーワードを入力して求人を検索します。地域や雇用形態(パート、正社員など)での絞り込みも可能です。気になる求人が見つかったら、採用情報を確認してみましょう。分からないことがあれば、広告主に質問できるケースもあります。
ステップ2:応募ボタンを押して応募
応募資格を満たしていることを確認したら、[応募]または[Easy応募]ボタンをクリックします。[応募]をクリックした場合、別ウィンドウで応募ページが開きますので、リンク先のページで必要情報と履歴書を送信します。[Easy応募]はLinkedIn経由で応募できる機能で、簡単な質問に答えるだけで応募できます。
ステップ3:返事があるまで待機
担当者から連絡があるまで待機します。会社や求人に関する情報を再確認するなど、来たる面接に向けて準備を整えると良いでしょう。また、[あなたの求人]ページから応募済みの求人を確認することもできます。
ステップ4:面接
担当者から面接の連絡が来たら、日時を確認して面接に臨みます。ここからのやりとりは全てメールで行われますので、受信箱を逐一チェックするようにしましょう。書類審査の段階で不採用となった場合、その旨を伝えるメールが送られてきます。
ステップ5:採用
企業に採用されたら、契約書などの書類手続きに移ります。送られてきた採用メールの内容を確認して、入社日に備えましょう。LinkedInの転職方法は以上ですが、求人管理ページで採用・不採用などのステータスをアップデートすることもできます。また、採用されたら企業のアカウントをフォローしたり、同僚と”つながる”のもおすすめです。
LinkedIn採用コスト削減事例
LinkedInで人材の採用コストを削減できたという事例を紹介します。あくまで事業モデルとしての事例になりますので、具体的な採用コストなどはケースバイケースで異なる点に注意してください。
- 月々約20万〜200万円程度が相場
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リスティング広告、スポンサード広告など、広告タイプによってコストが異なる
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採用時に手数料が発生しない
ITコンサルタント会社AAAの場合
従来通りにリクルートエージェントを用いて人材を採用していたAAAだが、物価の上昇を受けてエージェント費用が増大し、経営を圧迫するようになった。そこでLinkedInを積極的に活用し、求人プロセスの効率化とコスト削減を実現した。以前は広告代理店に年間1,000万円を支払っていたが、LinkedInの採用により大幅なコスト削減と採用プロセスの高速化を実現した。
【ポイント】代理店を通さないため、採用プロセスの短縮&コスト削減が可能
ソフトウェア開発会社BBBの場合
国内で企業向けソフトウェアを開発するBBBだが、売り手市場で人材を集めるのに苦戦していた。LinkedInで応募者を募ったところ、優秀な人材を格安の給料で雇うことに成功。労働体制の国際化も促進でき、新たなビジネスモデルを模索するに至った。
【ポイント】為替や経済格差を利用して割安で労働者を確保できる
ホテル運営会社CCCの場合
観光客向けのホテルを経営するCCCだが、好調な業績を背景に北米市場への進出を計画するようになった。市場調査のためにLinkedInを使ったところ、ホテル業界のプロフェッショナルと直接つながることができ、コスト削減に関するアドバイスを得ることができた。学生などの特定の人材を対象にした求人広告を出すことで、人件費を削減しながら人材を採用することができた。
【ポイント】未開拓市場でもネットワークを構築し、セールスイネーブルメントを可能にする
Linkedinまとめ
LinkedInの採用事例や転職方法を紹介しました。ここで紹介した以外にもたくさんの機能が利用可能ですので、気になる人はぜひアカウントを作成してみてください。