ギャンブルと依存症は切っても切れない関係にあります。オンラインカジノが大好きなんていう人の中には、「自分を忘れるほど没頭してしまった」「気がついたら借金が膨らんでいた」なんていう人も多いのではないでしょうか？
「自分は大丈夫」なんて思っている人も、いつの間にか手遅れになっていたということがよくあります。ギャンブル依存症は人生破綻にもつながる深刻な症状ですので、「依存症かも」と思う人は早め早めの対策が不可欠です。
この記事では、ギャンブル依存症になりやすい人、回復した人、原因、治し方について、徹底的に解説していきますので、依存症で悩んでいる人や、予防策が知りたいという人はぜひ参考にしてみてください。
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ギャンブル依存症とは
ギャンブル依存症とは、「ギャンブルを辞めたくても辞められない」という状態が長期間続いている人に当てはまる症状を総称したものです。自覚症状がないこともあり、「一日中ギャンブルのことを考えている」とか、「支払い能力を超えた額のお金を費やしている」といった状況にある人は依存症である可能性が高いと言えます。
国立病院機構の調べによると、日本にギャンブル依存症で苦しむ人は人口の約0.8%（100万人程度）で、生涯発症率は3.6%（男性6.7%、女性0.6%）となっています。依存症か否かは自己申告で決定されるため、実際には200〜500万人程度が発症しているとする研究結果もあります。
その他の依存症にも当てはまることですが、ギャンブル依存症は生活の質への影響が大きいと言われています。特に家計に与える影響は深刻で、依存症に陥ってしまったが故に仕事を辞めざるを得なくなったり、学業を断念せざるを得なくなったりするケースが多数報告されています。
ギャンブル依存症は、発症してしまうと治療が難しいことがあるのもポイントのひとつです。そのため予防が肝心になりますが、パチンコなどのギャンブル人気に比べて、依存症に対する理解は進んでいないという指摘もあります。国が主催するセミナーなどを通じて啓蒙活動が行われていますが、依存症に悩む人の数は増加傾向にあるとするデータも示されています。
最近では、ライブカジノなどのギャンブル業界が自ら「責任あるギャンブル」を掲げることが多くなっているようです。「責任あるギャンブル」はRG（Responsible Gambling）とも呼ばれ、ギャンブルに関わる会社や団体が率先してギャンブル依存症に取り組むための枠組みとも言えるものです。
こうした動きの中でギャンブル業界は自ら、ギャンブル依存症になりやすい人や依存症の原因を特定することで、プレイヤーに注意喚起を促す取り組みを行っています。こうした取り組みの内容については後の「責任あるギャンブル」の項目でも詳しく紹介しています。
ギャンブル依存症 なりやすい人
ギャンブル依存症になりやすい人の特徴として、以下のようなものがあります。
- 自分の人生に満足していないところがある
- 自暴自棄になりがち
- 一つのことに没頭するタイプだ
- 完璧主義なところがある
- ストレス発散の手段を知らない
- 不安に感じることが多い
- 孤独に感じることが多い
こうした特徴を列挙した後に言えることは、「ギャンブル依存症は誰にでも起こりうる」ということです。「自分は大丈夫」という心構えが命取りとなりますので、「依存症かも」と思う人はすぐに対策を講じることが重要となります。
自覚症状を伴わないことが多々ありますので、身の回りの人の意見を伺うのも大切です。「最近、そわそわしてることが多いけど、大丈夫？」とか、「ギャンブルの話ばかりするようになった」なんて聞くようになったら、依存症を疑った方がいいでしょう。
また、ギャンブルに依存する人は、別に潜在的な問題を抱えていることも多くあります。「子供の頃から孤独に感じることが多かった」とか、「親が離婚してから非行に走るようになった」という人は、依存症の背景にある問題に取り組むことで、ギャンブル依存に対する耐性を高めることもできます。
依存と人間・家族関係は密接な関係にありますので、依存症を原因に自分のことをより良く知ることができたという人もたくさんいるでしょう。また、依存症である、または依存症になりやすいということは人格や生活能力などとは無関係ですので、恥ずかしいことと捉える必要はありません。
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ギャンブル依存症 回復した人
ギャンブル依存症から回復した人は、充実した人生を送れるようになったとか、社会で大きな成功をつかむことができたということが多いようです。回復にかかる時間は人それぞれですが、最短でも数週間から数ヶ月程度かかると考えると良いでしょう。
また、普段から節制を心がけたり、良好な精神状態を維持したりすることで、依存症になるのを未然に予防したり、早期の回復につなげたりすることができます。ギャンブル依存症から回復した人の話では、ギャンブル以外に夢中になれることを見つけることが回復への近道ということもあるようです。
また、ギャンブル依存症から回復した人は、依存症に耐性がつくほか、再発したとしても回復が早いということがあります。これは、依存症を通して正しい知識や対処法を身につけることができるためで、依存症を克服することで人として成長できたと感じる人も多いようです。
ギャンブル依存症 チェック
ギャンブル依存症かどうかを自分で確かめたいという人のために、セルフチェック項目を用意しました。5つ以上当てはまるという人は、依存症を疑った方がいいでしょう。このセルフチェックはギャンブル依存症の診断に用いたり、医者の意見として用いたりすることはできませんので、あくまで参考としてお使いください。
- ギャンブルについて考えることに多くの時間を費やしている
- 大金を使わないとギャンブルを楽しめないと感じる
- ギャンブルを止めようとしたことがあったが、失敗した
- ギャンブルできないと、イライラしたり落ち着かなかったりすることがある
- 近しい人に内緒でギャンブルをしている
- ギャンブルが仕事や学校、人間関係に影響を及ぼしている
- ギャンブルで負けた後、損失を取り戻す目的でまたギャンブルすることがある
- ギャンブルによる負債を返済するために、親や知人に頼ることがある
- 不安に感じる時や、悲しみや罪の意識を紛らわせたい時にギャンブルすることがある
ギャンブル依存症 原因
ギャンブル依存症の原因は様々ですが、ギャンブルの仕組み自体が依存症を引き起こしやすいと言われています。ギャンブルは手軽に遊べる上、常に大小の報酬がもらえるため、当たりが当たるたびに脳内でドーパミンが放出されることとなります。
ドーパミンは高揚感を引き起こす脳内物質で、人はこの高揚感を求めてギャンブル中毒に陥ると言われています。通常、報酬（ドーパミン）を得るには努力や時間が必要ですが、ギャンブルはお金を消費するだけで擬似的に報酬を得られるため、負の報酬サイクルを作り出しているとも言えます。
また、人生が充実している人はギャンブル依存症に陥りにくいとも言われます。これは日常生活の中で自然と報酬サイクルが形成されているためで、例えば仕事や趣味にやりがいを見出している人などが当てはまります。
そのため、ギャンブル依存症を予防するためには生活の見直しが欠かせません。学業や仕事でうまくいっていないことはあるか、安易にギャンブルで現実逃避していないかなど、一定間隔で人生について振り返ってみるといいでしょう。
また、創作活動により健康的に報酬サイクルを作り出すこともできます。作曲や工作などは、闇雲にお金を消費することなく満足感を得られる手段として知られています。
ギャンブル依存症 治し方
ギャンブル依存症は、正しい知識と十分なサポートさえあれば比較的簡単に治療可能な病気です。依存症は、頭ではわかっているのに（または無意識で）悪い習慣を続けてしまうという状態のことですので、意識的に行動パターンを変化させることが主な治し方となります。
ギャンブル依存症にとどまらず、不安や恐怖症などの最も効果的な治し方は認知行動療法だとされています。認知行動療法は心理療法士と行うのが一般的ですが、一人でも専用のフォームを用いるなどして同等の効果を得ることができます。
認知行動療法は、意識的に特定の行動をとることで依存などの精神症状を和らげていく治し方です。効果的に気を紛らわせる方法、ギャンブルの替わりとなる興味の対象の探し方、不安やイライラを低減させる方法など、依存症の治療と症状への対処法をすべて網羅した治療法ですので、気になる人はインターネットで調べてみると良いでしょう。
責任あるギャンブル：自己規制機能
オンラインカジノの中には、ギャンブル依存症対策として「責任あるギャンブル」を掲げているところもあります。代表的な取り組みとして自己規制機能があり、プレイヤー自身がプレイ回数や賭け金などに上限を設けられる仕組みが整っています。
代表的な取り組みに「自己排除（Self-Exclusion）」があり、他にも自己追放や自己規制などの呼称があります。これはプレイヤーが自身のカジノ利用を制限できる仕組みで、オンラインカジノの場合はGAMSTOPという管理機関に連絡するだけで利用しているカジノから自己排除することができます。
プレイヤーが自己排除を表明した場合、カジノはプレイヤーに対して入金残高を返金し、アカウント情報を削除する措置をとります。その後、同じプレイヤーが自己排除期間中にカジノに再登録した場合、カジノ側はプレイヤーに警告を送る仕組みとなっています。
また、オンラインカジノによっては毎月の入金額やログイン回数を制限できるところもあります。こうした機能は各カジノの「責任あるギャンブル（Responsible Gambling）」のページから確認できますので、オンラインカジノ利用時は事前にどんな自己規制機能があるかチェックしてみると良いでしょう。
ギャンブル依存症のまとめ
ギャンブル依存症は非常にありふれた症状ですが、その原因や治し方は広く知られていないのが現状です。偏見がもとで人に相談できず、一人で悩みを抱え込んでいるという人も多いかと思いますので、問題に対処するためには症状自体の認知度を高めていくのが重要となります。
幸い、ギャンブル依存症の治し方はある程度確立されているほか、依存症になりやすい人の特徴や依存症から回復した人の体験談など、インターネット上で参照できる情報もたくさんあります。「責任あるギャンブル」を掲げる海外オンラインカジノも増えてきており、各種サポート機関や心療内科も利用可能です。
遅すぎるということは決してありませんので、ギャンブル依存症に悩んでいるという人は、これを機に診療内科を受診するなどしてみてはいかがでしょうか？自覚症状がない場合もありますので、「自分は大丈夫」という人も、一度チェック項目を見てみると良いでしょう。